<はじめに>
「政治と宗教の話をしてはいけない」
社会に出た時、ある先輩からそう言われたことがあります。
それ以来、親しい人以外とは政治や宗教の話は避けるようにしてきました。
しかし、政治はこのブログのテーマである「投資(経済)」と少しは関係していると思うので、今回は「チラシの裏への落書き」として、今話題の「維新の会」について少し触れてみたいと思います。
と言っても、たいした内容ではないです。興味のない方はスルーしてください。
あと、私は今も昔も「無党派」です。いつも投票の直前に投票先を決めています。(笑)


<第三極ブーム>
ここ十数年(数十年?)、既存政党への失望感は私が今更書くまでもありません。
一時期、小泉ブームなどがありましたが、バブル崩壊以降、日本の国力が復活することはありませんでした。
自民党の一党独裁から、米英のような二大政党制に変わったと思われた2009年の政権交代ですが、民主党政権は、(控え目に言って)"慣れていない政権"だったので、国民の期待に応えてはくれませんでした。


最近は「第三極ブーム」が起こり、特に大阪で実績を上げつつある橋下氏と維新の会に期待が集まっています。
私も「面白い人が出てきたなぁ~」と、単純に注目していました。
ところが維新の会が国政政党を立ち上げようとした頃から、特に激しいパッシングにあっています。

・女性スキャンダル
・原発再稼働容認
・竹島の共同管理発言
・(選挙目当ての)国会議員引き抜き
・国会議員団との軋轢


最近の維新は上のような理由によって「ふわっとした民意」も徐々に離れて、支持率は数%程度に急落しているそうです。
年初は「次期衆院選での獲得議席は100以上確実!」などと言われていましたが、
今では関西を中心に40~70議席くらいの予想でしょうか?(もっと少ない予想もあります)
【追記】結果は57議席でした。 


<維新の会の候補者たち>
最近の人気急落は、維新の会の衆院選公募に応募している人達にとっては気が気ではないでしょう。
維新の会は政治資金がほとんどないため、立候補者は全て自腹で衆院選挙を戦わなければいけないと聞いています。
その金額は、供託金(小選挙区3百万円+比例区3百万円)を除いたとしても、
少なくとも1千万円、恥ずかしくないレベルで国政選挙を戦うには2千万円以上必要とも言われています。


しかも維新の会は、政策選挙を重視するため、英国のように落下傘候補を基本とするそうです。
そうなると、選挙区に地縁血縁がない候補者が立候補することになります。
関西地方なら維新の会はまだ人気がありますし、地方議員(市議・県議など)がいる地域も多いので、なんとかなる可能性もありますが、それ以外の地域だと相当に厳しいと思います。
これが民主や自民なら、例え落下傘候補であっても、前職/元職/参議院議員の後援会組織・政党支部・地方議員・支持団体などがありますが、維新の会の落下傘候補だと、本当に一から選挙活動をしなければいけません。
よく世襲議員が批判されますが、3つのバン(地盤(組織)/看板(知名度)/カバン(資金))を引き継いだ世襲議員のアドバンテージは絶大です。


自民党は国政選挙に落選したとしても、次の選挙まで候補者には月額数十万円の資金援助があるということです。
おそらく維新の会にはそのような制度はないでしょう。
支持率急落という状況変化の中、幾人の人が会社や地方議員を辞めて維新の会から選挙に出るのでしょうか?
多分、支持率低迷や落下傘選挙区などの理由で、公募に通っても辞退する人が出てくるでしょう。
あれほど人気のあった維新の会でしたが、国政政党を立ち上げて政権に絡む勢力を目指すという事はやはり難しいですね。
出過ぎる杭は打たれますし、膨大な選挙資金・選挙に当選できる優秀な人材も必要です。


ところで、投資の世界では有名な、マット今井氏(日本維新の会所属の現職衆議院議員)や三空氏(維新政治塾の塾生)も、日本維新の会から次期総選挙に出るようです。
投資家出身の両氏がどのように選挙戦を戦うのか?どんな政策を出してくるか?に注目したいと思います。
(マット今井氏は、民主党時代に「証券税制10%軽減税率の延長を求める活動」をしていました。)


<最後に>
今年に入って、半導体や総合家電メーカーなどの国内メーカーの業績悪化が酷くなってきています。
円高対策・税制改革・TPP・中国との関係悪化など、政治主導で解決しないといけない経済問題が山積しています。
もはや一刻の猶予もないと思いますが、現在の政権では難しいでしょう。
民主党は今回の政権交代でいろいろと学んだと思いますので、選挙後は責任ある政党として日本のために頑張って欲しいです。
維新の会は少し調子に乗り過ぎた感があるので、過激な政策は抑えて、まずは大阪の改革を確実にやり遂げ、その後、大阪から国政へと広げれば、実績と共に徐々に人気は回復するのではないでしょうか?
(最近は危機感を持ったのか、みんなの党や石原都知事との連携を模索しているみたいですが・・・)